京創舎Blog
2017年02月16日(木) #イベント #イベントレポート #会員日記
1月29日開催 ひと箱古本市 イベントレポート
初めまして、いつも京創舎を利用している会員の中川です。
どうしてもこのブログを使って伝えたいことが2つありましたので、今回はスタッフではない僕が更新します。
ありがとうございました
どうしても言いたい事というのは、まず感謝です。
2017年1月29日(日)に、京創舎と僕で企画した「ひと箱古本市 in 京創舎」が成功したのは、皆様のおかげです、誠にありがとうございました。
これは僕だけではなく、イベントを共催した館長の高橋も同じです。
「ひと箱古本市は参加して頂いた方が素晴らしかった」と。
あの会場の雰囲気はなかなか出せないですよ。もうね、なんというか...自宅ですよね。自宅のリビング。「アットホームな」という大まかなものではなく、あの雰囲気を形容するなら「自宅リビングな」です。
畳の間では子ども達がお菓子を食べていたり、参加者さんとお客さんで女子会が行われていたり、会場のソファで寝る人がいたり。周りに初めて会った人がいるにも関わらず、このようなことができたのはイベントをアウェイではなくホームだと感じてくださっているからだと思い嬉しくなりました。
このイベントは趣味を通した人との交流がテーマですから、大人も子ども肩肘張らずにワイワイと、自分のペースで楽しめるようにしようと企画しました。
そのためには、カチッとした進行で「いまはコレ、次はコレ」みたいなことはナシ。その場の雰囲気でやっていきましょう、と事前に高橋と決めていたんです。それが良かったのかもしれません。
でも、そうすると弊害がでてくるんですよ。
タイミングがわからないんです。
タイムスケジュールを決めておくと、皆さんもこの時間にコレが始まるんだな、とわかりやすいですし、進行する側も時間がきました、みたいな感じで企画を進められるんです。
でも今回は違うんですね。イベントの最中に「本の魅力を語るプレゼン企画」をする、ということだけが決まっていて、始めるタイミングは空気を読んで。
でも、いざ始めようとすると読めないですね、空気って。この和やかな雰囲気をぶった切って、イベントを始めるタイミングってどこだ。ですよ。
打ち合わせ段階では、会場の雰囲気を壊さないように、フロアで古本市を続行しながら、畳の間でやることになっていました。
でも、畳の間では子ども達がテーブルを囲んでお菓子を味わい、大人が雑談をしている。しかも笑顔なんですね、みなさん。
チキンハートの僕には、この雰囲気を壊せなかった。
「ごめんね、ここでイベントするからちょっとどいてくれるかなぁ?」
言えない、言えない。しかも焦りで思考が混乱している僕の顔は引きつっているでしょうから、そんな事言ったら子どもも怖がって泣き出すんじゃないか、とか思うわけですよ。
でも迷っていると時間が押してしまう。「タイミングはいつだ、いつだ」と焦っていると、視線を感じたんです。振り返ってみると高橋ですよ。
高橋が視線だけで僕に語りかけてるんですよ。
「イマでしょ」と。
林先生ばりの視線で。
あれ、このイベントって京創舎と僕の共催って形だったよな、という考えが頭をよぎりましたよ。助け合うのが共催という関係なのではないのかと。
でもその時の関係は、塾の先生と生徒ですよ。
うだうだ考えていても仕方がないので「ええい、いいや。なんとかなるだろ」という気持ちで「プレゼンイベント始めます!」とフロアに大声で伝えたんです。すると、みなさん「きょとん」ですよ。
「きょとん」という音が聞こえましたよ。僕の耳には、はっきりと。
そりゃそうですよ。僕が誰だか知らないんですから。
なぜ主催者のひとりである僕のことを知らないかというと、イベント開始前にしなければならなかったはずの主催者の挨拶を、高橋も僕もすっ飛ばしたからですよ。
みなさんからすれば、参加者だと思っていたやつ(僕も出店しておりました)が、挨拶もないままに会場で大声を張り上げたわけですから「誰だこいつ。はりきったやつが急にトチ狂ったこと言ってんな」と、自宅のリビングに現れた不法侵入者をきょとんとした目でみるのは当然です。
そのきょとんとなった空気をね、プレゼンしてくださったみなさんが盛り上げてくださったんですよ。
小説で語られている愛の定義みたいなものをまとめた「運命の人論」や、手紙を送ったことから始まった作家さんとの交流譚、読書を広めるためにしている活動報告、心と体の傷を癒すという月の魅力など、興味そそる話しばかりでした。
僕もみなさんと一緒に盛り上がっていましたが、楽しい時間はすぐに過ぎていくんですね。あっという間にお開きですよ。
そろそろ、会場のみなさんに伝えた方がいいかなと思って、高橋に相談しようとして振り返ったんですよ。
そしたらですよ。高橋、焼いてるんですよ。
ホ・タ・テ。
ホタテ焼いてるんですよ小さな七輪で。嬉しそうにね。「これ昨日買ってきたんですよ」ってね、イベントそっちのけでね。
一応、イベントでも体験コーナーとして用意していたんですが、このタイミングかい、ですよ。
交流を広げるイベントと深めるイベントを
イベントは簡単な挨拶とお礼を伝えて終了しました。事件はその後ですよ。
会場を片付けて、ふたりでイベント成功の祝いと簡単な反省をしていた時に、高橋がぼそっと言ったんですよ。
「懇親会とかした方が良かったですね」
「あ、そういえば」ですよ。「ひと箱古本市をやる」「輪を広げる」それしか考えていなかったので、参加者のみなさんの交流を深める企画がすっぽりと抜けておりました。
(後日、イベントで連絡先を交換した皆様からも「交流を広げる」以外にも「交流を深める」もしたいね、とアドバイスをいただきました。)
そりゃそうだ。と、そこで気づいたんですよ。イベント後にふたりで酒を飲んでいても、なにかしっくりこなっかった原因はこれだ、と。
このイベントをさらに楽しむためには「広げた交流を深めなければ」と。
ここで、このブログを使って伝えたかったこと、その2です
「ひと箱古本市 in 京創舎」を季節毎の定期開催にしようと考えていて、次回は3月頃を予定しおります。詳細が決まり次第、告知いたしますので、また皆様のお力を貸していただければ幸いです。
もちろんイベント後には、懇親会も予定しております。七輪で焼くホタテは無理かもしれませんが、お腹を満たすもの用意いたします。イベント情報の交換、知識の共有など交流を深めていただきたいと存じます。
これからもよろしくお願いいたします。
乱文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
コトクラス
中川 直幸(紹介記事はこちらから)